数式を使用して記号を自動的に表示する方法(2) プロジェクトの健全性
@Genevieve P. さんの数式を使用して記号を自動的に表示する方法の応用例として、プロジェクトの健全性を赤黄緑青などの記号で表示する方法を説明します。
下のイメージは標準的なプロジェクト管理シートの例です。
https://app.smartsheet.com/b/publish?EQBCT=cafc1cce28024b998172aceda558202b
プロジェクトの「健全性」とは、Project Healthの翻訳で、プロジェクトまたはそのタスクの健全性をステータスと進行状況の二面から評価するもので、これ赤黄緑青等の記号 (RYGB Balls Symbol)で表示するのがSmartsheetでは一般的です。
例えば、
- タスクが完了の場合は青、
- タスクの終了日が過ぎてしまっている（つまり、今日より終了日が前）の場合は赤、
- 終了日はまだ過ぎておらず、進行中の場合は緑、未着手の場合は黄、
といったように、タスクの健全性を評価するとします。
この場合の数式は以下のとおりとなります。
=IF(ステータス@row = "完了", "青", IF(TODAY() > 終了@row, "赤", IF(ステータス@row = "進行中", "緑", "黄")))
まず、日本語環境でのRYGBシンボルは赤、黄、緑、青で指定します。（英語環境では、Red, Yellow, Green, Blue)
最初の=IF(ステータス@row = "完了", "青" の意味は式のとおりです。
次の IF(TODAY() > 終了@row, "赤"のTODAY() > 終了@rowは、終了日が今日より前で、期限が過ぎてしまっているという条件です。このIFはその前のIF(ステータス@row = "完了"の条件が満たされていない場合なので、完了でなくて期限が過ぎている場合に赤として評価することになります。
最後の、IF(ステータス@row = "進行中", "緑", "黄"は、その前の IF(TODAY() > 終了@rowの条件が満たされない場合なので、期限は過ぎておらず、進行中の場合は緑、未着手の場合は黄、と評価することとなります。
このように、IFを複数入れ子 (Nesting)する場合は、二番目以下のIFは前の条件が満たされない場合で、という性質を理解して、ANDなどを使わず、シンプルに追加の条件でIF判定をするのがコツです。
なお、下のイメージのTODAY()>終了の列は、判定を理解しやすくするために追加した列で、記号に類似したチェックボックスの例です。True またはFalse、あるいは１か０の真偽値でチェックされるかどうかが決まるものです。
式は以下のとおりです。
=IF(TODAY() > 終了@row, 1)
参考までに同じものを英語環境で作ったものを下に貼り付けておきます。
https://app.smartsheet.com/b/publish?EQBCT=cafc1cce28024b998172aceda558202b
英語環境ではProject Healthの式は以下のとおりで、赤黄緑青の指定が異なります。
=IF(Status@row = "Complete", "Blue", IF(TODAY() > Finish@row, "Red", IF(Status@row = "In Progress", "Green", "Yellow")))
英語環境用のテンプレートを移植する場合などには注意が必要です。
例えば、日本語の式で赤の部分をRedにした場合、Redと表示されてしまいます。
Comments
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最善を尽くしております。🙂
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